「ウォール街のランダム・ウォーカー」を読みました。インデックスファンド投資を推奨する内容です。著者はバートン・マルキールという方です。
古い本なので内容も古いと思っていたのですが、内容が改定され、今の世の状況も考慮し、主張を展開されています。初版は1973年なんですね。想像していたより古かったです。私が読んだのは、最新の2016年3月に発刊された第11版です。
以下にこの本の内容をまとめます。主張は私ではなく、著者のものです。
◆私の要約
・株価の騰落の歴史
・著者はテクニカル分析、ファンダメンタル分析をデータをもって否定。特にテクニカル分析には偏見を持っている。
・両分析手法が100%使えないというわけではないが、費用対効果はない。
・専門家でさえ業績予想は難しい。
・どんな分野であれ、専門家の意見を鵜呑みにしない。
・継続して結果を出す、市場平均を上回るファンドマネージャーはごくわずか。
・市場平均を出せる、手間がかからないインデックスファンドがベスト。
・新興市場(中国含む)は今後も高いレベルで成長が続くため、(アメリカ以外の)国際株インデックス投資も進める。
・ポートフォリオの主要部分をインデックスファンドで運用するなら、残りを個別株で運用するのもあり。ただし、手間がかかる。
本の中盤以降は、いろんな方の研究結果やアメリカ市場限定の話があったので、この当たりは一部読み飛ばしました。それでも読むのにはちょっと時間がかかりました。
インデックス投資に関する本を読んだのは初めてだったので新鮮でした。特にリスクの減らし方に関するところは興味深かったです。
わかりやすいところでいうと、リゾート企業と傘のメーカー。晴れの日、前者は繁盛し、後者は不振に。一方、雨の日は前者が不振になり、後者が繁盛します。いずれもリスクのある会社だが、両者の株へ分散投資すればリスクをなくすことができるというもの。ただ、物事はそんなに単純に動かないので、その他多くの株式と合わせてポートフォリオを組みます、という主張です。
個人的には、このあたりはもう少し掘り下げて勉強してみたいですね。簡単に読める本があれば読んでみたいです。
この著者の主張を聞いていると、個別株の運用は難しい(手間がかかる)んだなと感じます。今私は100%個別株で運用しています。ここにETFも追加していきます。どこまでETFの割合を今後増やしていくかはわかりません。
逆にインデックス投資を否定している方の主張も聞いてみたいですね。否定しないと、テクニカル分析、ファンダメンタル分析の価値でご飯を食べている人の仕事がなくなってしまいますから、どこかにはいそう(^ ^; ちょっと本を探してみますか。
以上
◆参考文献
ウォール街のランダム・ウォーカー
著者:バートン・マルキール、訳者:井出正介