ロイター通信の記事です。世界的な景気動向を調べる際には、9つの指標に注目することをお勧めするよという内容です。
◆要約
・先行き不透明な中、投資家は世界的な景気後退(リセッション)を教えてくれる指標を探している。
・IMFが予測する2020年の世界成長率は3.6%なので(リセッションと言える2%を下回らないので)、世界的なリセッションが来るとは予想されていない。
・それでも専門家は下振れリスクの多さ、(アメリカ、ヨーロッパ、中国が景気を引っ張った)2017年の成長時と現状は大きく違うことから、世界経済の動向を不安視する。
・リセッションの指標としてよく使われるのは以下の9つ。①アメリカの動き、②李克強指数、③貿易関連データ、④PMI、⑤物価上昇率と債券、⑥金VS銅、⑦ディフェンシブ株需要、⑧金融環境、⑨在庫
これらの指標はニュースを読んだり、聞いたりしているとよく出てくる単語です。ただ、何に注目してよいかわからなかったので、こういう形でまとめてくれると助かります。
①アメリカの動き
アメリカがリセッションに入れば、残りの地域も同様にリセッションに陥る可能性が高いとのこと。
②李克強指数
私は初めて聞いた言葉でした。説明文を読むまで、「李克強」が人の名前というのもわかりませんでした。中国の首相とのこと。ファゾム・コンサルティングというイギリスの会社が作成した指数です。同首相は経済の動向を把握する際に、貨物輸送量、電力消費、銀行融資、以上の3つを重視するため、この名前が付いています。
③貿易関連データ
記事内では、(ロンドンのバルチック海運取引所が発表する)バルチック海運指数、及び(オランダ経済分析局が公表する)世界貿易量を紹介しています。
④PMI(購買担当者景気指数)
製造業とサービス業のトレンドを予測する際に参考にされます。この言葉はモーニングサテライトでもよく出てきます。50を下回ると要注意ですよと言われています。同番組で出てくるときは、アメリカのPMIのことが多かったような気がします。世界の総合PMIというのもあり、JPモルガンが公表しているとのこと。
⑤物価上昇率と債券(利回り)
これらもよく聞く言葉です。経済成長時は上向き、経済悪化時は下向きとなります。
⑥金VS銅
銅は景気循環指標として、金はリセッション時に保有価値があるとみなされます。リセッション時は銅が売られ、金が買われる動きになるとのこと。
⑦ディフェンシブ株需要
リセッション前には公益や主要消費財等、ディフェンシブ株の需要が高まります。一方、好景気時には自動車メーカーや小売り等の景気敏感株の株価が上昇します。
⑧金融環境
記事内ではゴールドマンサックスが公表している金融環境指数(FCI)が紹介されています。私には、そういえば聞いたことあるかな、という程度です。
⑨在庫
在庫比率が高いと、売上高減少と過剰在庫を意味します。
(私は省きましたが)実際の記事内では、どの指数も景気後退のサインを出していると述べています。
今回読んだ記事内で出てきた指標ですが、私は聞いたことはあるが、ほとんど意識していないというのが正直なところです。
誰が(どの会社が、どの国が)どう動くか、どう動いたかというニュースには注目していますが、このような指標には興味を持てていません(^ ^;
これから、ちょっとずつ意識して耳を傾けたいと思います。どのウェブサイトを見れば、こういった指標が掲載されているのでしょう。まずは普段使っているサイトからチェックしてみます。
以上
◆参考文献
Reuters, アングル:世界的な景気後退の予兆を告げる「9つの指標」
https://jp.reuters.com/article/global-recession-charts-analysis-idJPKCN1TP0DO