10/10付のCNBCの記事を読みました。IMF(国債通貨基金)のESG投資の調査結果に関する記事です。以下要約です。
◆要約
・IMFが10/10に発表した調査結果によると、「サステナブル」ファンドの成績は、従来のファンドに匹敵することが判明。これは、投資家はESGを選択してもリターンを犠牲にする必要はないことを示す。
・現在、サステナビリティ(持続可能な)投資を掲げるファンドは、1,500以上存在する。資金は計$600B。
・ESG投資は企業のCO2排出量、従業員の多様性、会計慣行などを考慮する。
・IMFの調査結果によると、2012年、サステナブル投資を行った投資家は事業内容で投資先を区別(タバコ、ゲーム、石油、ガス企業をポートフォリオから除外)。今はESG(Environment, Social, Governance)に関して良い姿勢を示している企業へ投資、資金もどんどん増やしている。
・ESG投資が始まった当初、利益率の高いセクター(タバコ、石油、ガス企業等)を除外していたため、リターンを犠牲にしていた。今のESG投資は進化しており、求められるリターンを基に、より注意深く精査、投資家には多少リターンを犠牲にする面があることも説明する。
・ESG投資を広めるにあたって障害はいくつかあり、同投資ファンドの手数料は高いという風潮や「サステナブル」の定義など。IMFのレポートでは、政策立案者に同定義を定めるよう促す。
・企業のESG活動が進歩しているのは理解できる。しかし、環境、社会面については、企業レポートの内容は任意で一貫性がなく、希薄。
私みたいなESG投資を行わない投資家にとっては良くないレポートですね(^ ^; 手数料は、今後資金がESG投資ファンドへ集まってきて、ファンド間の競争が激しくなればば、下がっていきそうです。
ETF含め、従来の投資ファンドと手数料が同レベルになれば、「だったらESG投資でいいじゃん」とESG投資ファンド、ETFを選ぶ人が増えそうです。私みたいなリターンが第一という投資家にはやっかいな流れです(^ ^;
昔は多くの人、企業が、利益が第一、環境、社会はその次という考え方だったと思います。今もそうだと思いますが、昔ほど環境、社会への影響を無視できなくなってきました。世の中でルールを作っているので、無視すると、支持されなくなり(取引できなくなり)、利益も稼げなくなってしまいます。
環境ルールが厳しく、利益が稼ぎにくくなることに反対する人もいます。カリフォルニア州が自動車に厳しい排ガス規制ルールを課しましたが、トランプ大統領はそれを撤回させようとしています。アメリカの自動車メーカーが車を売りやすくするためです。
しかし、環境も大切にという大きな流れには逆らえない流れになっています。勢力が大きいからでしょうか。環境に関しては、過去よりヨーロッパが主導するような形になっています。環境を盾にし、他国勢に対抗しようとしているのかな。
ESG投資もずいぶん、有名になってきたようです。今の世の中の流れだと、投資家には無視できない勢力になりそうです。私はESGには全く興味はありません(^ ^; ただ、ESG投資家勢が避けそうな銘柄にどんなものがあるのかはある程度、理解しておきたいです。集まる資金が減ると、株価も上がりませんからね。
以上
◆参考文献
CNBC、"‘Sustainable’ investors match the performance of regular investors, new IMF research finds"