11/14付のロイターの記事を読みました。中国の10月の各経済指標がいずれも予想を下回っているとのこと。以下、記事の要約です。
◆要約
・10月の中国の鉱工業生産、予想5.4%増に対し、前年比4.7%増で着地、大幅鈍化に。
・10月の小売売上高、前年比7.2%増(予想7.9%増)。16年ぶりの低成長。
・(1~10月の)固定資産投資、前年比5.2%増(予想は5.4%増)。1996年以降で最低の伸び。中国は対策のため、最低自己資本比率の引き下げを決定。一部のインフラ投資が対象。しかし、地方政府は税金の減収で期待される投資は難しい。
・10月の製造業購買担当者景気指数(PMI)、6か月連続で50を下回る。
・10月の生産者物価指数(PPI)、前年比-1.6%低下で2016年7月以来の大幅なマイナス。
・(1~10月の)不動産投資も伸びが鈍化。
・10月の自動車販売台数、前年比4%減。16か月連続の減少。
・19年第4四半期(10~12月)のGDPは前年比5.8%増の予想(第3四半期は6.0%増)。
・中国の中央銀行(人民銀行)は1年物中期貸出ファシリティを引き下げ。これは政策金利と同等。2016年初期からは初めの引き下げ。
・各種経済指標の低下は外需、内需の落ち込み、米中貿易摩擦が要因。
・中国景気はここからさらに低下する(ノムラ)。
・米中は部分的な合意に到達する可能性あり。ただし、合意の後に残った課題は解決が難しい。決裂する可能性が高く、さらなる金融緩和が求められる(調査機関キャピタルエコノミクス)。
・中国経済は多くのリスク、試練に直面していることに変わりはない。各経済指標の悪化は注視。景気変動に対応するため、継続して政策を実行する(中国の国家統計局)。景気変動を和らげるため、さらに効果的に対応していくべき(李克強首相)。
この記事に挙げられている経済指標は全て以前より悪化傾向です。これだけ多くの指標がよくないということは、まだ上昇の兆候がみられないということでしょうか。
景気は今が底かなと感じていたのですが、さらに落ちていくのかな。。(^ ^; 中国経済への依存度が高い国、企業は厳しそうです。
一方、アメリカは堅調のようです。FRBパウエル議長のコメントがニュースになっていました。平均株価も下がりそうでなかなか下がりません。
世界全体としてみると、IMFが発表しているように景気は悪化しています。こういう時、次に投資する銘柄を選択する際には、企業の決算発表内容が頼りになります。世の中の景気が悪くても、企業がもうかっていれば、リターンは期待できますからね。
私も少しずつ決算発表内容に目を通すようになりました。とはいっても、直接見ることはほとんどなく、決算発表について報道されている、分析されている記事がメインですが(^ ^; ポイントをまとめてくれているので、読むのが楽です。
まだ景気への警戒は必要ですね。 また、中国への依存度が高かそうな企業にも注意したいです。
以上
◆参考文献
ロイター、"中国鉱工業生産、10月は大幅に鈍化 他の指標も軒並み予想下回る"
https://jp.reuters.com/article/china-data-output-idJPKBN1XO0AP