11/14付のCNBCの記事を読みました。Cisco Sytems CEOによる同社の業績に関するインタビューが記事になっています。以下、記事の要約です。
◆要約
・(ブレグジット、米中貿易戦争含む)世界経済の懸念により、大企業は投資計画を休止している(Cisco Systems CEO)。
・Cisco Systems(以下CSCO)の19年7~9月期の決算結果は予想を下回る。将来の見込みも懸念され、株価は大きく下落。2019年、S&P500 indexがここまで24%近く上昇しているのに対し、CSCOは5%の上昇。11/14の同銘柄の下落は7%を超える。
・CSCOの業績に悪影響を及ぼす世界の懸念事項は短期的には解決を望めない。米中が第一段階の合意に至れば、企業の自信を回復させる助けにはなる(CSCO CEO)。
・中国の国有企業は投資を控えているだけでなく、CSCOの代わりに中国企業製品を購入しているはず。この状況が短期的なものなのか、長期的なものなのかはわからない(CSCO CEO)。
中国企業が自国企業製品で代替えしているという点が非常に気になります。これがこの先も続いていくと、CSCOにとっては影響が大きいような気がします。
米中の貿易協議、第一段は合意したとしても、その先、肝心なところの解決にはかなり時間がかかるとみられています。
となると、よく言われる世界の2極化というのはある程度は現実的になりそう。年数を経るほど、中国企業は技術力をつけていきますし。その状況下で、CSCOはどこまで戦えるでしょうか。良い製品、サービスを提供できても、政治力で排除されると辛いですね。
今回の記事を読んで、CSCO株の購入はもうちょっと考えることにしました。3%越えの配当率、同社の事業内容は魅力的です。ただ、(どの程度続くかわかりませんが)世界が2極化すると、同社のシェアも半分になる可能性もあり、この先不安です。潰れることはないでしょうが、利益が半分になると、株価上昇も期待できません。
米中協議、及びCSCOの業績動向をもう少し見ることにします。今の中国の経済指標を見ていると、中国での需要は短期的には期待できないような。同社の次の四半期決算もよくない結果が出るような気がします。
以上
◆参考文献
CNBC, "Cisco CEO warns big customers are cautious due to US-China trade and Brexit uncertainty"