Seeking Alphaの記事を読みました。11/25付と11/27付のものです。前者は肥料メーカーであるニュートリエン(NTR)とCF Industries(CF)、後者は農業、建設機械メーカーのDeere & Company(DE)に関する記事です。以下、要約です。
◆要約
>11/25付
・Bank of America Merrill Lynch(BAML)は、ニュートリエンとCF Industriesを中立から買いへ格付けを変更。ターゲット株価はそれぞれ$54、$56。主要肥料メーカーの株価は来年の春に反発するとBAMLは予想する。
・BAMLは北米、ブラジル、インドでの大きな需要が水位低下を促進させると予想、各国は在庫が潤沢にも関わらず、リン酸塩と炭酸カリウムの購入を増やした。
・今年、農家は作地面積の拡大を制限、輸出量の低下は市場を冷え込ませた。
>11/27付
・来年の売上、利益は今年より低くなるとDeereは見込む。今年の収穫は悪く、農家が農業機械の購入をためらうと想定しているため。
・Deereの発表を受けて、同社の株価は4.2%下落。S&P500企業の中で、この日一番の下落率。アナリストは、同社の売上は今年より少し上向くと予想していた。同社の売上予測発表にはリストラ策の詳細が含まれていなかったことも、株価下落の要因。
・農業、芝地機械は5~10%減、建設、林業機械は10~15%の売上減をDeereは見込む。
・世界市場全体では、アメリカ、カナダで農業機械は5%の需要減、ヨーロッパ、南アメリカ、アジア地域は今年と同レベルとDeereは予想する。同社の業績ほど悪くない。
・Deere社製品の販売業者はまだ多くの在庫を抱えていると推察(金融サービス会社Jefferies)。
記事によると、私が保有するニュートリエンの株価は、来年少し上昇してくれそうです。
水位低下→水の供給が減少(たぶん)→肥料の需要増というロジックがあるんですね。知りませんでした。詳しくない業界のことを覗いてみるのは面白いです。各業界のことをそこまで深く理解したいという欲求はありませんが、需要増減の仕組みがわかると勉強になります。
これらの2つの記事から判断すると、同じ農業市場でも、来年は肥料メーカーは期待できる、農業機械メーカーは期待できないという状況になっています。同じ市場でも需要は必ずしも連動するわけではないようです。
ここ10年のDeereの株価動向をみると、2017年まで株価は大体一定、2016年末から今日まで上昇を続けています。PERは17.6とそこまで高くないです。配当率は1.7%です。長期的には安定した業界だと思いますが、今は私は惹かれる銘柄ではないです。
私はニュートリエンに期待します。株価は下がらなければいいので、増配を続けられる企業であり続けてほしいです。
以上
◆参考文献
1)Seeking Alpha, "CF Industries, Nutrien bumped to Buy at BAML"
https://seekingalpha.com/news/3521963-cf-industries-nutrien-bumped-buy-baml
2)Seeking Alpha, "Deere in the dumps as investors adjust for gloomy outlook"
https://seekingalpha.com/news/3522524-deere-dumps-investors-adjust-gloomy-outlook