1/3付のCNBCの記事を読みました。中東地域で危機が発生した後、ディフェンシブ資産よりも原油、株式の方がパフォーマンスが高いよということを解説する内容です。以下、記事の要約です。
◆要約
・アメリカの空爆はイランの重要な指導者(革命防衛隊司令官のソレイマニ氏)を殺害、その後、原油と金の価格が上昇した。
・過去の市場データによると、中東地域で大きな危機が発生した後の数か月間、株と原油は(金や国債などの)ディフェンシブ資産をアウトパフォームする傾向にある(下記表参照)。
<表>左が1か月後、右が3か月後のパフォーマンス
(出典:CNBC)
・この分析結果は、期間にして過去30年以上、中東での20回の危機発生後の市場データが基。19年9月に発生したサウジアラビアの石油施設への攻撃も含まれている。
・このデータによると、危機後1か月間は原油がベスト、金、株式が続いてパフォーマンスが高い。危機後3か月間でみると、原油、株式はまだ上昇を見せる一方、金やドルは上昇をストップ(リターンが0%以下)。
・危機時の原油価格については市場で意見が分かれる。(スイスの銀行)UBSは原油価格の上昇を期待するなと注意する一方、(アメリカの銀行)SunTrust Bankは原油価格の上昇を主張する。
・株式市場に対しても意見が分かれる。(アメリカの資産運用会社)Evercore ISI Researchは楽観的、UBSは守備的戦略を好む。
上記のデータは、中東情勢で武力衝突など危機が勃発しても、株価は心配しなくていいということを教えてくれます。
危機後1か月間はさすがにリターンが抑えられるようです。平均リターンが0.9%になっています。危機後3か月間になると、平均リターンは2.8%です。
今、株価は割高と言われているので、中東情勢の緊張が緩和されない状況下では、私は株価の下落を予想してしまいます。機関投資家が利益確定のため、大幅下落もあるかもしれません。
危機から3か月後の平均リターンが2.8%というのは、現在のブルマーケット市場からみると、物足りないですね。現在の市場では平均リターンはもう少し増えることを期待します。
週明けのアメリカ市場はまた大きく下げることを期待しています。今、投資する勇気はありません(^ ^;
以上
◆参考文献
CNBC、"Here’s what typically happens to the financial markets after major Middle East crisis events"