2/15付のReutersの記事を読みました。2019年12月31日時点でのバークシャーハサウェイが保有する銘柄構成が、2/14に公開されました。その内容を解説する記事です。以下要約です。
◆要約
・バークシャーハサウェイはKroger(KR)株を$549.1M分購入。同社はアメリカで最大のスーパーマーケット。バークシャーハサウェイは医薬品メーカーのBiogen(BIIB)株も購入。$192.4M分。
・一方、Wells Fargo(WFC)の株を売却。バークシャーハサウェイが保有する15%分が対象(19年6月30日から考えると21%)。同行は顧客に対する不祥事を犯し、現在は名声を取り戻すため奮闘中。
・Wells Fargoの不祥事は2016年9月に明るみに出る。以来、S&P500指数は53%増、一方のWells Fargo株は3%低下。バークシャーハサウェイは1989年に同行へ投資し始めている。
・2/14の取引終了後、Krogerは3.9%、Biogenは1.5%上昇。バークシャーハサウェイが両銘柄へ投資したことがわかった投資家の関心を示す。
・Krogerはオンライン事業の強化、実店舗の改装、デリバリー事業の改善のため、投資を強化。
・バークシャーハサウェイはまた、保有するGoldman Sachs株の35%を売却。
・19年9月30日時点で、バークシャーハサウェイは$128.2Bもの現金を保有。19年12月31日時点で、この現金が大きく減少することはなかった。
下記のサイトでバークシャーハサウェイの最新ポートフォリオが確認できます。
https://fintel.io/i/berkshire-hathaway
これを見る限りは、金融株を減らしているというわけではなさそうです。ウェルズファーゴやゴールドマンサックスは企業として魅力が減ったと判断されているのかも。
クローガーは名前だけは聞いたことがあります。この記事内ではアメリカで最大のスーパーマーケットチェーンと評されています。No.1はウォルマートだと思っていたですが、ウォルマートはスーパーマーケットには分類されていないようです。
クローガーの株価をチェックすると今は$28台です。私が関心のあるその他銘柄と比較すると、株価はかなり安いので、この会社は大丈夫かな、と第一印象では思ってしまいます。しかも、この先どうなるかわからないスーパーマーケットですし。
バークシャーハサウェイのようにプロはもちろん関係なく、割安で今後成長が見込める企業を見抜いています。株価だけで判断したらダメなんですね。参考になりました。
バイオジェンも名前だけ聞いたことがあります。バイオテクノロジー企業だそうです。この業界や製薬業界など、私にはよくわかりません。勉強すればいいのですが、時間がかかりそうで、まだ触れていません(^ ^;
今回の記事では触れられていませんが、あのS&P500 ETFのSPYとVOOがポートフォリオに追加されていました。VOOは私も保有しています。構成比率は何れも0.01%と低いですが、ETF、しかもS&P500を購入したことに驚きました。
ウォーレンバフェットはS&P500 ETFを支持しているから、といえばそれまでですが、バークシャーハサウェイのような機関投資家が購入したことが意外でした。機関投資家からみても、それだけ市場には(価格面も考慮すると)投資に適した銘柄が少ないということかもしれません。
以上
◆参考文献
1)Reuters、"Buffett's Berkshire buys Kroger and Biogen, reduces Wells Fargo and Goldman stakes"
2)Fintel, "Berkshire Hathaway Inc - Latest 13F Holdings"