3/4付のReutersの記事を読みました。3/3、アメリカの連邦準備理事会(FRB)が0.5%の利下げを発表しました。
通常、FRBが利下げを行う時は、連邦公開市場委員会(FOMC)で決定します。新型コロナウイルスの感染、被害がアメリカを含む世界中に広がっている今、緊急性が高いと判断され、FOMCに関係なく、利下げが決定されました。
それを受けての専門家の見解が記事になっています。3/3のNYダウは最終的に800ドルほど下げましたが、この記事が最初に投稿されたのはアメリカ時間の3/3の12pmくらいだったと思います(今は更新されています)。以下、記事の要約です。
◆要約
>ロングボウ・アセットマネジメント(アメリカの投資助言会社)
・FRBの利下げ決定は素晴らしい判断。
・今後の個人消費落ち込みが懸念される。スマホ、ブランド品、外食が影響を受ける可能性あり。今回の利下げは市場の懸念緩和が目的。
・3/17~3/18のFOMCでもさらなる利下げが決定される可能性あり。
>ハイ・フリークエンシー・エコノミクス(アメリカの調査会社)
・利下げは想定していたものの、3/3の決定は想定外。
・FRBに追従し、他国の中央銀行も利下げ、各種政策を打ち出す可能性あり。
・今回の利下げが、新型コロナウイルス起因の供給トラブル解消に貢献するのは難しい。しかし、市場の期待を高めたことは意味がある。
>トールバッケン・キャピタルアドバイザーズ(投資助言会社)
・今回の利下げが、どのような影響を及ぼすかは不明。
・今後、FRBがどう金利を動かしていくのかが不明。新型コロナウイルスの影響が終息してきた時、FRBは利上げするのか、しないのか、利上げする場合、どのようにするのかなど。
・市場が0.5%の利下げでは不十分と判断した場合、高いボラティリティは残る。
>ノルデア・アセット・マネジメント (スウェーデンの運用会社)
・市場は大幅な利下げを織り込み済み。今週末に再利下げの可能性も。
・利下げは通常、金融情勢のコントロールが目的。今回は新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす経済への懸念払しょくが目的。
・各国の中央銀行がFRBに続き、利下げする可能性あり。ただし、金融政策の効果は限定的。
記事の専門家の見解をまとめると、利下げのタイミングは予想外だった、市場心理下支えを目的とした利下げ、近いうちにさらなる利下げも、今後どうなるかは不透明、といったところでしょうか。
利下げはFOMCで決定するものだと思っていましたが、今回のように突然実行することもあるんですね。これには驚きました。
大幅な利下げが実施されましたが、今後の展開は不透明という点は皆さん一致しています。新型コロナウイルスの感染が経済にどの程度影響を及ぼしていくのか、予測するのはかなり難しいようです。
新型コロナウイルスは、いよいよアメリカでも感染、被害が拡大してきました。その他各国の状況をみていると、感染拡大を止めるのは難しいと感じます。さすがのアメリカ経済も悪影響を受けそうです。
にもかかわらず、3/4のNYダウは1,000ドル超の大幅上昇です。株価の大幅調整後、高いボラティリティが続くという専門家の意見がありましたが、ちょっと高すぎませんかね(^^;
3/4の大幅上昇は大統領候補であるバイデン氏の躍進が影響したようで、今回の利下げは関係なさそうです。
次はいつ投資しようと、私はタイミングを計っている最中ですが、今後の展開はとても読めません(^^; この3月に1回は投資するかもしれません。
以上
◆参考文献
Reuters, "FRBが0.5%緊急利下げ、新型肺炎リスクで:識者はこうみる"
https://jp.reuters.com/article/instantview-fed-ratecut-idJPKBN20Q2OZ