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原油市場はサウジ+ロシア v.s. アメリカ、原油相場は長期低迷する可能性も

3/9、原油価格が急落しました。OPECとその他主要原油産出国の交渉が決裂し、サウジアラビア原油の増産を発表したことが引き金になっています。新型コロナウイルスの感染が世界に広がる中、原油輸出国にとってはダブルパンチになっています。

 

このサウジアラビアの行動を受け、ロシアも増産することを発表しました。両国の行動は、アメリカ企業のシェールオイルの増産を食い止めたいということが背景にあります。元ネタは3/11付の日経新聞の記事です。以下、記事の要約です。

 

◆要約

サウジアラビアは生産能力を200万バレル上げ、1日1,200万バレルとする。生産能力を上限まで引き上げ、国内外の備蓄分も放出することで対応する。

・同国のムハンマド皇太子は石油脱却を目指す。そのためにはインフラ、教育への投資が必要で、財源は石油。原油価格の低迷が続けば、同国の収入減少、そして国営石油企業サウジアラムコの他国でのIPO延期に繋がる可能性があり、今回の増産は賭け。

・ロシアも日産能力を30万~50万バレル引き上げる。同国は25~30ドル/バレルで原油価格が推移しても、6~10年は対応可能と見積もる。これはこれまで、原油高時に稼いだ資金があるため。

・しかし、ロシアは1バレル=42.2ドルで国家予算を見積もっていることもあり、原油価格の低迷は避けたい。そのため、同国はサウジアラビアとの交渉再開の道も残す。

サウジアラビア、ロシアのターゲットはアメリカのシェールオイル(下記グラフ1参照)。 

<グラフ1>原油生産の世界シェア

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(出典:アメリカエネルギー情報局、19年11月)

アメリカは2000年代前半にシェールオイルの生産を開始、2018年には世界No.1の原油算出国となった(下記グラフ2参照)。

<グラフ2>3国の原油生産量推移

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(出典:アメリカエネルギー情報局)

・今回のサウジアラビアとロシアの増産は、アメリカのシェール産業を潰すため(IEA、国際エネルギー機関)。

シェールオイルは生産コスト高。30ドル台/バレルだと、アメリカの多くの油井(ゆせい)は採算割れ。そのため、コスト競争だとシェール企業は不利(アメリカの石油サービス企業)。

・2014年にもサウジアラビアは値下げを実施、アメリカの石油企業は2015~2016年に大幅赤字に。ただ、投資は世界経済の拡大時期。2017年より、原油価格は回復した。

・今回は新興国の景気減速、新型コロナウイルス感染拡大、原油急落という流れで来ており、原油価格は長く低迷する見込み(バンクオブアメリカ)。

・(有権者はガソリン価格下落を好むため)トランプ大統領原油価格下落を支持、石油の主要生産国の減産をこれまで批判してきている。しかし、原油価格の低迷が長引けば、世界のエネルギー市場をコントロールしたいアメリカに困難が待ち受ける。

 

今回の記事は、業界のことに詳しくない私にちょうどよい内容でした。

 

原油市場はサウジ+ロシア v.s. アメリカという構図とのこと。この10年間、生産量をあまり変えていないサウジアラビアとロシアからみれば、アメリカの行動は腹立たしいでしょう。

 

日本みたいにエネルギーを輸入に大きく依存する国からみれば、原油価格急落、 低迷はありがたいです。

 

ただ、原油産出国の経済は苦しくなり、回りまわって、日本製品の需要が減るという結果になりそうなので、バランスが大切なのかもしれません。

 

新興国の景気減速、新型コロナウイルス感染拡大、原油価格急落と現在は続いています。これから次の展開を予想すると、程度はわかりませんが、世界経済はまず景気後退に陥りそうです。2018年末~2019年初頭のような株価のV字回復は期待しないようにします。

以上

 

◆参考文献

日経新聞、"市場揺らす原油戦争 米・ロ・サウジ、勝者なき増産へ"

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56649000R10C20A3000000/