マイクロソフトの2020年1月~3月期の決算結果に関する記事を読みました。Reutersと日経新聞、何れも4/30付のものです。決算結果は、外出自粛の恩恵を受けた内容になっています。以下記事の要約です。
◆要約
>>>Reuters
・4/29、マイクロソフトは2020年1月~3月期の決算結果を発表。売上、利益ともに市場予想を上回る。Teams(オンラインコミュニケーションツール)とXboxゲームサービスの需要急増が背景にある。
・収益予想は市場予想を下回る。LinkedInやスモールビジネスソフトウェア事業が厳しい。
・マイクロソフトの事業はGDPの成長率に影響を受ける(マイクロソフト)。
・しかし今回は、WindoswsやSurfaceから利益を得ている。人々が自宅で仕事、勉強をするためにPCを新しく導入したため。また、Xbox Liveゲームサービスの需要も増え、月当たりのアクティブユーザー数は9千万人。
・最も逃した機会はSurface。在庫は尽き、サプライチェーンの制限で生産台数を思うように増やせなかった。在庫があれば、あと15~20%多く売れた(ムーアインサイト&ストラテジー、アメリカの調査会社)。
・Teamsの需要急増で、同社のデータセンターに負担がかかっている。ヘルスケア、行政向け需要を優先、新規のクラウドユーザー数を制限することで対処している。
・Teamsの需要急増は、元からのOfficeユーザーの存在、及びお試し版の提供が理由。直近の売上増にはつながらない。ただ、長期的な視点でみると、ユーザー数の増加、売上増に繋がる(マイクロソフト)。
・Azure(クラウドサービス)の成長率は鈍化しているが、売り上げ規模はGoogleの約10倍で、企業向けとしてはより適している(Nucleus Research、アメリカの情報技術調査会社)。
>>>日経新聞
・売上高は前年同期比15%増、純利益は22%増(下記グラフ参照)。売上の内、38%がクラウド事業から。
<グラフ>売上高成長率、売上高、純利益推移
(出典:日経新聞)
・見込んでいたデジタル改革が当初計画の2年間ではなく、2年間で済んだ(マイクロソフト)。
・Azureの売上高は前年同期比+59%増、Office365(Teams含む)は25%増。
新型コロナウイルス終息後、元の世界には戻らないという意見をニュースで見かけます。もしそうなるならマイクロソフトは恩恵を受けそうです。
マイクロソフトのCEOは「2年分のデジタル改革が2か月で済んだ」と言っています。元々、今のような世界到来を期待していたようです。
世界が変わるということに関して、私はまだ半信半疑です。ですので、どっちに転んでもいいように心構えしておきます。
アメリカを始め、各国が経済活動を再開しようとしています。まずは制限付きで活動が始まりますが、それが習慣化してしまうのか、注目したいと思います。
マイクロソフトも保有したい銘柄ですが、ちょっと今は高いです。2月の高値の時と同等レベルまで上げています。次の暴落までは様子見です。
以上
◆参考文献
1)Reuters, "Microsoft revenue beats as remote work boosts Teams"
2)日経新聞、"マイクロソフト22%増益 在宅勤務でクラウド拡大"
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58630170Q0A430C2000000/