今のアメリカ株式市場を割高と主張する投資家もいれば、反対意見を持つ投資家もいます。両者の意見が5/13付のCNBCの記事で紹介されていました。
Appaloosa Management(アメリカのヘッジファンド)の創業者であるデビットテッパー氏は、今の株式市場を割高とみています。一方、Miller Value Partners(アメリカの投資助言会社)の創業者のビル・ミラー氏は反対の意見を持っています。以下、記事の要約です。
◆要約
>>>デビット・テッパー氏
・現在のアメリカ株式市場は人生で2番目に見る株高(1番は1999年)。
・アマゾン、フェイスブック、アルファベットは妥当な水準かもしれない。
・株式市場はかなり割高で、FRBは市場に多くの現金を供給している。市場では資金が不適正に配分されている。
・1年後の収益予想を基にしたS&P500のPERは20を超える。これは2002年以来の水準。
<グラフ>S&P500、予想PER(1年後の収益予想が基)
(出典:FactSet)
・株価は底を打ったかもしれない。ただ、2番底が来る可能性はある。
・私の今のポジションはかなり守備的。資産の10%~15%は長期的な視点で保有する株式。
>>>ビル・ミラー氏
・1年後の収益予想を基にした(市場全体の)企業のPERは約17倍。この数値はここ5年間の平均PERと同じ。
・再点検が必要な悪いニュースを考慮するとPERは少し高いかもしれないが、著しく高いとは思わない。
・NYダウ、S&P500、ナスダック、何れも3/23の底からみると、急激に上昇してきている。これはある程度、ハイテク株の急上昇が理由(CNBC)。
・アマゾンの株価は3年後には、今の2倍になっている可能性がある。同社は将来起こりうる感染拡大に備えており、またクラウド事業で確固たる地域を築いているため。
S&P500の予想PERの推移には驚きました。20倍を超えています。しかも短期間に、急激に上昇しています。
その後、もう1人の専門家の意見を聞いて納得しました。市場全体の企業のPERは17倍で、ここ5年間の平均値と同じです。前述の20倍超というのはS&P500だけ。ハイテク株の上昇が効いてそうです。
アマゾン、アルファベット、アップル、フェイスブック、マイクロソフト、エヌビディア、この当たりがかなり上昇しています。
今回のPERの比較は参考になりました。全銘柄が割高というわけではないということを改めて気づかせてくれました。私は上記のハイテク株を買いたくて、これらの銘柄の値動きばかり最近は追いかけていました。
今のままだと、上記で挙げたハイテク銘柄をいつ買えるかわかりません。ですので、(暴落した時)いつでも買えるよう資金だけは確保しつつ、割安な銘柄がないか探すようにしたいと思います。
以上
◆参考文献
1)CNBC、"David Tepper says this is the second-most overvalued stock market he’s ever seen, behind only ’99"
2)CNBC、"Bill Miller doesn’t see market as ‘dramatically overvalued,’ says Amazon could double in 3 years"