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先端技術開発のため、アメリカは制限と協調を使い分け

7/7付の日経新聞の記事を読みました。アメリカと中国の技術覇権争いが記事になっています。以下要約です。

 

◆要約

・現在の米中対立は長期化する。平和的な解決も期待薄。他国と協力する風潮が薄れる可能性あり(東京理科大学教授)。

・エンティティーリスト(禁輸対象リスト)に、アメリカはファーウェイとその子会社を記載。同リストに記載されている企業に、アメリカ企業は製品、技術を提供できない。

・また、他国の企業でも、アメリカの技術を一定以上使用していれば、同リスト記載の企業に供給できない。

・ファーウェイは5G基地局でNo.1、スマートフォンでNo.2の世界シェアを持つ。アメリカはファーウェイに圧力をかけており、同子会社のハイシリコンからの半導体チップ製造委託を断るよう、TSMC(台湾の半導体製造受託企業)へ要求。

アメリカ政府は、同国の半導体設計ツールベンダー(シノプシスケイデンスデザインシステムズなど)にも圧力をかけ、エンティティーリスト記載の企業との取引中止を要求。

・前述の半導体設計ツールを使う企業にハイシリコン社員が常駐し、同ツールを使う可能性もある。この選択肢もアメリカ政府は排除していく可能性あり。

・このアメリカの強気姿勢は、同国通商代表部が主導。過去の日米貿易摩擦の時は、(アメリカの)政党交代を挟んで10年継続した(オムディア、イギリスの調査会社)。

・ファーウェイは360以上の標準化団体、業界アライアンスに所属。その内、300以上の団体では要職にある(東京理科大学教授)。

・ファーウェイは5G関連の標準必須特許(使わざるを得ない技術特許)の15.1%を保有ニッセイ基礎研究所)。

<グラフ>5G標準必須特許のシェア(2019年3月時点)

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(出典:IPlytics)

・ファーウェイの全従業員の45%(約8万人)がR&D部門に所属。この内15,000人が基礎研究担当、さらにこの中の6,000人が博士号取得者。2019年の研究開発費は約2兆500億円。これは売上高の15%。これが同社能力の根幹。

アメリカはファーウェイと標準化に限り、協業する一面も。同社を排除しすぎると、アメリカの5G、6G開発が遅れる可能性があるため。アメリカは制限と協業のバランスを取っている。

・世界規模の協業意識が薄れるに伴い、製造工場の2~3割が中国から自国へ移動(オムディア)。結果、コスト増、製品価格上昇に繋がる(モルガンスタンレーMUFG証券)。

<表>企業のサプライチェーン推移

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(出典:東京理科大学、若林教授)

・エンティティーリスト以外に、アメリカには「国防権限法」という調達規制がある。この法律ではファーウェイ以外に、中国のZTE(通信機器)、ハイクビジョン(監視カメラ、世界シェア1位)、ダーファテクノロジー(監視カメラ、世界シェア2位)、ハイテラ(無線機器)も対象。アメリカ政府と取引する企業は、これらの対象企業の製品、サービスを使用できない。

アメリカに対する中国側の反撃は限定的と予想。先行している5G以外の多くの技術はアメリカが優勢なため(ニッセイ基礎研究所)。

・対立の行く末は消費者にツケが回る。市場独占の問題発生も。各国は対立を止め、技術開発を進めるべき(モルガンスタンレーMUFG証券)。

 

ファーウェイやエンティティーリストなど、ニュースで時々見かけます。なんとなく理解していたつもりでしたが、こうやって記事を読むと、色々知らないことが多いとわかりました。

 

ファーウェイの存在は大きいですね。その力を認めてうまく付き合っていくしかなさそうです。記事で挙げられている企業とアメリカ企業が競争していくことを考え、今後の銘柄選定を行っていきたいと思います。

 

今回の記事のように、今起こっている出来事の背景を解説してくれると、全体が見えて安心できます。中、長期的な視野で物事を考えたいときに助かります。

 

ちょっと話が横に逸れますが、半導体設計ツールメーカーにも私は関心があります。(SBI証券のウェブサイトで読める)バロンズダイジェストでも紹介されていました。また調べてみたいと思います。

以上

 

◆参考文献

日経新聞、"ここまで強いかファーウェイ 米中分離後の世界"

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61020530R00C20A7000000/