SBI証券のウェブサイトに掲載されているバロンズダイジェストの記事を読みました。8月2日付のものです。7/30に発表されたフェイスブック、アップル、アマゾン、アルファベットの四半期決算結果に関する考察です。以下要約です。
◆要約
・7/30、20年4月~6月期の決算結果の発表を受け、フェイスブック(+8%)、アップル(+7%)、アマゾン(+5%)は何れも大幅上昇。アルファベットのみ下落し、-4%となった。前日の7/29には4社のCEOが出席した下院公聴会が開催されていた。
・4社の好調な決算結果の捉え方は2つに分かれる。1つは大手ハイテク企業はさらに強くなっているので、監視を強めるべきという考え方。もう1つは、雇用を創出するため、消費者の需要を満たすため、投資家にリターンを与えるため、大手ハイテク企業には自由にさせるべきというもの。
・新型コロナウイルス感染拡大を考慮し、アップルは収益見通しを開示していなかったため、市場予想はかなり保守的に。しかし、予想に反し、感染拡大により、Mac、iPadの需要が大きく成長。結果、売上高、利益共に市場予想を上回る四半期決算となった。
・iPhone12のリリース、株の分割情報が株価をさらに押し上げた。
・アマゾンの4~6月期のEPS、売上は共に市場予想を超える。EPSに至っては市場予想の5倍超で、衝撃的な結果(ピボタルリサーチ、カナダの市場調査会社)。
・各社のクラウド事業は成長が鈍化。アマゾンのAWS、マイクロソフトのAzureは共に予想未達。グーグルは成長率が減速。成長事業のクラウドサービスが減速しており、経済縮小がみてとれる。
・数百社の企業がフェイスブック所有のSNSへの広告掲載を中止すると宣言したものの、同社の業績はあまり影響を受けていない様子。同社は中小企業をターゲットに、広告事業を運営しているとのこと。
・フェイスブック(Facebook、Instagram、WhatsApp、Messenger)の月間アクティブユーザー数は30億人超(世界人口の約40%)。
・アルファベットの決算結果も市場予想を上回ったが、広告事業は前年同期比で初のマイナス。Youtubeの広告事業の売上は6%成長、Google Cloudの売上は43%成長であったが、投資家は広告事業全体に注目。
・規制されるリスクは残るものの、長期的なリターンと比較すると、同リスクは低くなっている。
大手ハイテク企業4社の四半期決算結果を簡単に解説してくれる記事でした。わかりやすかったです。
アマゾンのEPSが市場予想の5倍超というのはとんでもないですね。記事の言葉通り、衝撃的です。昨年、同社の株価は主に$1,600~$1,900台で推移していました。これでも高すぎると私は感じていましたが、今年の3月に株価の底をつけて以来、急激に上昇を開始しました。
投資家はこの結果を予想、期待していたのでしょうか。急激な株価の上昇も理解できます。それでも高すぎますけどね(^^; 今後、この収益水準を維持していくのか、注目したいと思います。
フェイスブックとアルファベット、今回、株価の動きに差は出ましたが、アルファベットは仕方がないのかなと思います。景気後退時、広告費は削られますので。それよりも、多くの企業の広告掲載中止騒動があったフェイスブックが、あまり影響を受けていないのが意外です。
影響が出るのはこれからなんでしょうか。それとも、フェイスブック自身が言うように、(広告掲載を中止していない)中小企業の比重が大きいのか。こちらも今後の動向が気になります。
規制されるリスクはありますが、ここで挙げられた企業銘柄はやっぱり保有したいです。企業の将来が楽しみです。今は大人気の銘柄なので、価格が下がるのを待ちたいです。
以上
◆参考文献
SBI証券、バロンズダイジェスト2020年8月2日、"大手ハイテク4社の好調な決算をめぐる考察"
https://global.sbisec.co.jp/Fpts/tsj/invInfTop/toUsAnaReport