8/28付のReutersの記事を読みました。8/27、経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)にて、FRBのパウエル議長が新たな戦略を発表しました。長期的観点でインフレ率平均2%を達成する(一時的に2%超もOK)というものです。この新戦略に対する専門家のコメントが記事になっています。以下要約です。
◆要約
>>OANDA(アメリカのFX取引オンラインブローカー)
・現在の大規模金融緩和政策がしばらく続くという市場の観測通り。
・その他地域の中央銀行は金融緩和政策を弱める方向。そのため、ドルは弱くなる見込み。
>>BMOグローバルアセットマネジメント(イギリスの資産運用会社)
・現在の市場は企業のファンダメンタルズではなく、FRBの方針に追従して動く。
・現在の市場の流動性がなくなるか、なくなると市場が予想する時、市場は暴落する。
>>ウィルミントントラスト(アメリカの金融サービス会社)
・一時的にインフレ率を目標を超えて推移させるという考え方は以前からあった。よって、今回はFRBの方針が大きく変わったわけではない。
・これまでインフレ率は長期にかなり低い水準で推移。そのため、今回のFRBの方針は市場にプラス。通常、インフレ率上昇は利上げを想像させる。ただし、FRBがインフレ率上昇を許容したことで、今回はそうならない。
>>コーナーストーンマクロ(アメリカの経済調査会社)
・インフレ率上昇に懐疑的。物価を上昇させる手段をFRBは説明していない。
>>クワドラティックキャピタルマネジメント(アメリカの資産運用会社)
・平均2%のインフレ戦略により、金利上昇の可能性は低い。2%超のインフレ率許容度が高いほど、長期国債の利下げ圧力は高くなり、インフレ期待も上がる。
インフレ率が一時的に2%を超えても、平均で2%だったらOKよというのが、今回のFRBの方針です。
記事内の専門家の意見をみると、意外性はないようです。NYダウ平均も8/28、8/29、両日とも($160ほど)上昇しましたが、上げ幅はそこまで大きくありませんでした。
以前から専門家の方が予想していたように、中期的には株価は上昇基調になりそうです。大規模な金融緩和、低金利が続く限り、株式市場に資金が留まるか、新たに流入することが想定されるためです。
(株価暴落がない限り)ハイテクなど、株価上昇が続く銘柄には手が出せない日が続きそうです。今月追加投資をしたことで、投資資金に余裕がなくなったので、ちょうど良いです。 資金確保に努めます。
以上
◆参考文献
Reuters、"米FRB、インフレ率2%超えを一時的に容認:識者はこうみる"
https://jp.reuters.com/article/instantviews-powell-speech-idJPKBN25N2AD