9/12付の日経新聞の記事を読みました。9/3から始まった調整では、主にハイテク株が大きく下げています。しかし、今のハイテク株はバブルではなく、今回は2000年のITバブル後とは異なるよということを記事は解説しています。以下要約です。
◆要約
・9/3からの調整を2000年のITバブル崩壊とだぶらせる市場関係者もいる。
・2000年時はITバブルが終了し、グロース株市場も終わる。その後リーマンショックが起きるまで、バリュー(割安)株支持が8年間続いた。
・現在のバリュエーションは2000年のITバブル時と比較すると、まだまだ低い。現在のIT銘柄(S&P500企業)のPERは26倍。2000年3月は53倍だった(ニューバーガー・バーマン、アメリカの資産運用会社)。
・2000年時、10年国債利回りは6.0%だったのに対し、IT銘柄(S&P500企業)の株式益回り(PERの逆数)は1.9倍。現在は同債券利回りが0.7%、同株式益回りは3.8倍。
・半導体売上高はテクノロジー需要を映し出すもの。2000年のバブル崩壊時、同売上高は最大46%減。現在は直近2か月で0.3%減少。バブル崩壊の予兆なし(ヤルデニ・リサーチ、アメリカの金融調査会社)。
・8/27、FRBの(インフレ2%超も許容する)新方針発表が今回の調整のきっかけ。同方針と景気回復により、景気敏感株が多いバリュー株へ資金が移動するはず。ハイテク株はバリュー株よりもPERが高く(益利回りが低く)、買われにくい状況。
・ただし、GAFAなど大手ハイテク株は別。2000年のITバブル時とは異なり、これらの企業の業績は申し分ない。利益が成長すれば株高に繋がるだろう。
・今回の調整期間は不明。10月は四半期決算の発表時期。この時期が近づけは大手ハイテク企業の成長に注目が集まり、同企業の株価が回復していくのでは。
今回の記事によると、2000年のITバブル崩壊後、バリュー株相場が8年続いたとのこと。記事によると、これから(景気敏感株が多い)バリュー株が支持されると見込まれています。
これからバリュー株が支持される時代が来るんでしょうか?それとも、まだまだハイテク株が支持されるんでしょうか。
3月後半以降の勢いをみていると、まだハイテク株の支持が続きそうな気がします。新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに人々の生活習慣が変わり、ハイテク企業がコロナ前よりも恩恵を受ける背景もありますし。
2月の暴落前と比較すると、ハイテク株はかなり高いです。ですので、私は避け続けてきました。しかし、今回の記事を読んで、高すぎるから避けようという考えは止めてみようと思いました。(2000年のITバブル崩壊後、バリュー株が支持されたように)ハイテク株支持が今後数年続くかもしれません。
とはいえ、ハイテク株は高く、投資資金も余裕があるわけではないので慎重にいきます。ハイテク企業の次回四半期決算発表は10月中旬以降です。記事によると、じきに投資家の注目がこの決算発表に移り、ハイテク銘柄の株価が上昇し始めるとのこと。株価動向に注目したいと思います。
以上
◆参考文献
日経新聞、"米ハイテク株は「バブル」にあらず(NY特急便)"
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63775960S0A910C2ENI000/