10/12付のBloombergの記事を読みました。バイデン氏が提案しているキャピタルゲイン税引き上げに対する株価の影響が解説されています。以下、記事の要約です。
◆要約
・バイデン氏勝利、また上院、下院、何れも民主党が勝利すると見込む市場関係者が増加中。
・今回の大統領選挙でバイデン氏が勝利、その後の議会選挙で上院、下院、共に民主党が勝利し、さらにキャピタルゲイン税が上がっても、株価下落は一時的。
・2022年1月1日にキャピタルゲイン税引き上げとなった場合、2021年10月~12月に株価は下落すると予想。
・1987年、2013年に同税が引き上げられた時も、株価下落は一時的で、すぐに元の軌道に戻った(下記グラフ参照)。
<グラフ>縦軸は株価変動率(%)、横軸は増税前後の時間軸(週)
(出典:JPモルガン)
・キャピタルゲイン税増が見込まれても、長期的には投資家の姿勢にほとんど変化はない。少なくとも数年間は低金利が続くこと、また、株式に対する高いリスクプレミアム(リスクに対して支払われる対価)が理由。
上記のグラフを見ると、キャピタルゲイン税の引き上げは株価に影響していますが、変動幅も大きくなく、株価低下の期間も短いです。
記事が解説するように、中長期的に株価が上昇するなら、1年後の増税もあまり気にしなくてよさそうです。
逆に「増税で株価が一時的に大きく下がるかも」という期待もあまり持たないようにします。
下がるなら、民主党の圧勝が確定した段階かもしれません。機会を逃さないようにしたいと思います。
以上
◆参考文献
1)Bloomberg、"米株安は一時的、民主圧勝で22年に増税でも-JPモルガンが予想"
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-10-11/QI25QBT0AFB501
2)東海東京証券、証券用語集