12/27付のReutersの記事を読みました。コロナの影響で、消費財メーカーがプレミアム化戦略からの転換を求められているという内容です。以下要約です。
◆要約
・消費財メーカーは、(付加価値を付けることで高値を設定する)プレミアム化戦略を用いることで収益を伸ばしてきた。
・今、この戦略に頼りづらい状況に。新型コロナウイルスの感染拡大は、所得減をもたらし、ユーザーはコスト重視へ。メーカーは価格競争、及び販売数量増の戦略を取る必要が出てきた。
・消費財メーカーは、特徴のない日用品をマーケティングやデザインで、魅力的な商品に見せることで、高く販売する。
・例を挙げると、酒造メーカーのアンハイザー・ブッシュ・インベブ、ハイネケン、カールスバーグは2019年、1リットル当たりのビールの販売価格を3%上昇させた。
・ユニリーバは洗剤のラインアップに高級品を追加。このプレミアミゼーション(プレミアム化)が成長の原動力になっていると同社も認める。
・今のコロナ下、そしてコロナ後は、この戦略がうまく機能しなくなるだろう。実際、ユニリーバ、P&G、共に20年7~9月期は高級品の売上貢献度が下がっている。
・スキンクリームなど、コロナ下でも支持される高級な日用品はある。しかし、多くの商品はスーパーマーケットのオリジナルブランドと競争する必要あり。高級路線は厳しいだろう。
コロナで人々の所得が減っているため、短中期的には高級品の売上は厳しくなり、戦略転換が必要という解説でした。
景気が悪くなると、人々の所得は減るので、高級品の需要は減る、単純ですが、しっかりと理解しておきたいと思います。
P&Gなど有名な消費財メーカーは、短中期的には成長の伸びが鈍化するでしょうか。ステイホームで日用品の需要も伸びているかもしれませんが、今回の記事を読むと、利益率の伸びは抑制されそうです。
今回の記事を読んで、企業のプレミアム商品が気になってきました。(消費財以外のメーカー含め)企業がどのように同商品を宣伝しているのか、これから意識して見ていきたいと思います。
あと、短中期的には、消費財メーカーの成長率が鈍化するかもしれません。景気が停滞している中、どのような決算結果になっていくのか、注目したいと思います。
以上
◆参考文献
Reuters、"コラム:消費財メーカーのプレミアム化戦略、コロナ禍で限界に"