1/13付のCNBCの記事を読みました。ゴールドマンサックス(チーフエコノミスト)のインタビュー記事です。同社のアメリカ株式市場に対する見通しが解説されています。以下要約です。
◆要約
・アメリカの株式、債券市場は近いうちに、一休みするかもしれない。
・FRBが自身の景気刺激策、長期利回りの支援策を先細りにしていく可能性がある。FRBが量的緩和政策を弱めるということは、経済への資金供給を減らし、(2013年がそうだったように)株式市場もダメージを受けることになる。
・先週、アメリカの長期国債利回りが1%を超える。ジョージア州の上院議員選挙で民主党が勝利したこと、またアメリカの議会がバイデン氏を次期大統領として承認したことが背景にある。
・アメリカの国債利回りは世界の債券のベンチマーク。アメリカ国債の利回りが上昇すれば、その他債券利回りの上昇に繋がり、企業の財務負担が増え、結果、株価にも影響することになる。
・短期的な株価下落の可能性がある一方、長期的にはアメリカ株には期待でき、今後も上昇継続を見込む。
・我々は今、ビジネスサイクルの初期段階におり、アメリカ経済はまだ動きが悪い。その他地域の経済はさらに悪い。
・ゴールドマンサックスは、アメリカの2021年の成長率を5.6%から6.4%へ上方修正。ジョージア州の上院銀選挙で民主党が勝利を勝ち取り、同政権の景気刺激策が実現する可能性が高まったため。
・感染拡大の最中、コスト構造を見直し、非生産的な企業が消滅するなどして、生産性にも構造的な改善が見られる。
FRBの方針変更、及びアメリカの長期国債利回りの上昇が、株価下落の可能性に繋がるという見解です。
1/14、利上げの時期はすぐには来ない、また、物価安定、完全雇用が見えてくるまで資産購入は続けるというFRBパウエル議長の見解が報道されていました。
このニュースを見る限り、FRBの金融緩和政策はまだまだ(少なくとも今年いっぱいは)続きそうです。あとはアメリカ長期国債の利回りですね。一応、気にかけておきます。
短期的な株価下落(調整)には気を付けておきますが、中期的には株価は上昇していきそうです。FRBの方針が変わらないという前提があるためです。
(新型コロナウイルスの感染が終息せず)今年の後半、思ったより景気が回復しないということになるかもしれませんが、そうなると余計にFRBが現政策を継続しようとするので、株価の上昇基調は続きそうです。
以上
◆参考文献
1)CNBC、"Goldman Sachs’ chief economist warns a pullback for stocks could be coming soon"