3/13付の日経新聞の記事を読みました。最近、グロース株に代わり景気循環株が支持されていますが、景気循環株はかなり値を上げてきており、記事は投資家に注意を促しています。以下要約です。
◆要約
・経済回復が期待される中、アメリカ株式市場ではアメリカン航空グループ、(クルーズ船の)カーニバル、キャタピラーなどの景気循環株が支持されている。
・バリュー株はグロース株と比較し、長い間、PERが低かったが、現在は異なる。
・現在のアメリカン航空の時価総額(149億ドル)は、20年1月末時よりも30%増。しかし、同社の業績は厳しく、20年12月末時点で(68億ドルの)債務超過状態。資金繰りも厳しく、マイレージ(負債)まで担保に活用する奇策も。来期となる22年12月期のPERは130倍と、現在の時価総額には疑問が残る。
・カーニバルの時価総額は20年1月末時よりも8%増。来期である22年11月期のPERは129倍。
・キャタピラーの時価総額は20年1月末時よりも73%増。増加率はアップルの50%、フェイスブックの33%を超える。
・21年のアメリカGDP成長率は6.9%、22年は4.5%と見込む(ゴールドマンサックス)。しかし、22年7~9月期は2.0%、同年10~12月期は1.5%と、大幅な経済成長が期待できるのは1年程度。
・投資家はバリュー株に期待しすぎ。各企業の株価、及び業績予想を再度見直すべき。
最近読んできた記事によると、年内はバリュー株が市場をアウトパフォームすることが期待されていますが、銘柄によっては注意が必要なようです。
景気回復はこれからなので、予想PERが高くなるのは理解できます。ただ、20年1月末時の株価と比較し、高すぎるのは私も警戒します。金融緩和の影響である程度高くなるのは理解しますが、あまりに上昇していると、買うのは避けておこうと考えてしまいます。
私は対象銘柄が割安かどうか判断する材料として、コロナ前の株価と比較します。どこまで有効かわかりませんが、簡単なのでいつも確認するようにしています。
今、追加投資をしようかなと考えていますが、記事が指摘するように、あまりバリュー株に期待しすぎないように、(コロナ前と比較し)上昇しすぎている銘柄には注意したいと思います。
以上
◆参考文献
日経新聞、"買われる米バリュー株、「バリュー」乏しく(NY特急便)"
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN00003_T10C21A3000000/