4/15付のReutersの記事を読みました。4/14、ゴールドマンサックスが四半期決算を発表しました。その内容について記事は解説しています。
◆要約
・4/14、ゴールドマンサックス(以下、ゴールドマン)は2021年Q1の決算結果を発表。ROEは(2009年Q4期以来の高い数値となる)31%、(証券トレーディングが含まれる)グローバル市場部門の収入は76億ドルと市場予想の+50%。
・競合のJPモルガンも同じような状況で、収入はトレーディング事業が+25%増、債券発行関連が+64%増。
・ゴールドマンの自己資本は2009年時で約640億ドル、現在は880億ドルと大幅増。そのため、現在のROEの数値は、より際立つ。
・ただ、この好業績は今だけ。2009年当時もそうだった。同社の経営陣も否定しない。2021年Q1の収入の内、55%はトレーディングと投資関連。両事業はその他事業と比較し、安定しない。融資、預金など安定事業を強化したい(ゴールドマン)。
・しかし、これらの安定した事業の業績は今、良くない。JPモルガン(融資残高は前年同期比で4%減)、ウェルズファーゴ(融資残高は前年同期比で15%減)も同様。
・投資家は銀行銘柄の株価推移には要注意。過去と同様、トレーディング事業の好調さがいつまでも続くことはない。
新型コロナウイルスの感染が世界に広がってからでしょうか、銀行のトレーディング事業が好調です。現在は特別な状況で、今の各銀行の業績は良すぎると考えておきます。
このトレーディング事業の好調さはいつまで続くんでしょうか。今の各中央銀行の金融政策が変わらない限り続きそうですが、今後の銀行の四半期決算内容が気になります。
銀行銘柄の株価は今、好調だと思いますので、しばらくは手を出さないようにしようと思います。
トレーディングの収入が下がってきた時の銀行の業績が心配です。これから、フィンテック、大手ハイテク企業とも競争していくことになるので、行く末は楽観視はできません。今後、銀行の収益の構成比率がどうなっていくのか、関心を持ちたいと思います。
以上
◆参考文献
Reuters、"コラム:ゴールドマン大幅増益、手放しで喜べないのが過去の教訓"