5/13付のReutersの記事を読みました。5/12に、アメリカの4月の消費者物価指数(CPI)が発表されました。総合指数は前年比+4.2%と、2008年9月以来の伸びとなり、株価下落に影響しました。今回発表のCPIの影響について、専門家の見解が記事になっています。以下要約です。
◆要約
>>Principal Global Investors(アメリカの資産運用会社)
・CPI(消費者物価指数)の伸びは市場予想を大幅に上回る。FRBが物価見通しを見誤ったと、市場が判断する可能性あり。
・ポイントはインフレ率がどこまで高まるか。これから数か月間、動向を見守るしかない。しばらくの間、市場はインフレを懸念せざるを得ない。投資家にはインフレ対策を推奨する。
>>Oxford Economics(イギリスの調査会社)
・CPIは市場予想を大きく上回るも、過熱と言うほどではない。(CPIの内、エネルギー、食品価格を除いた)コア指数の伸びも大きかったのは、中古車価格が10%上昇したため。これは過去最高値。
・これからもインフレ率は高まるだろうが、景気回復時には当然の事。
・今回だけのCPI急上昇で、FRBが政策を変更することはない。しかし、これから市場はインフレ率上昇に影響される。
>>Tavistock Wealth(イギリスの投資ファンド)
・アメリカ国内の求人件数は過去最高水準の800万件超であるのに対し、失業者数は980万人。量的緩和、低金利長期化では解決できない問題。
・実際、4月の時間当たり賃金は前月比で+0.7%だが、雇用者数は伸びず。労働者の技能ギャップ、及び学校閉鎖により、親が在宅を強いられるなどの理由が想定される。これらはFRBの金融政策では解決できない。
消費者物価指数(CPI)の上げ幅があまりに大きかったせいか、ニュースになっていました。
上げ幅が市場予想を大きく上回る→FRBの想定外なのでは?→FRBが想定よりも早くテーパリング、利上げをするかも、という考えをする方もいらっしゃいます。
専門家が指摘するように、今後、今まで以上にインフレ率のニュースには注意した方がよさそうです。
個人的には、株価下落よりも、銘柄間で資金シフトが起きる方が厄介です。割高でテクノロジー銘柄を掴みたくありません(^^; これから、株価は不安定な状況が続くのでしょうか。資金もないことですし、株価動向を見守りたいと思います。
以上
◆参考文献
1)Reuters、"米CPIが12年半ぶり伸び率:識者はこうみる"
https://jp.reuters.com/article/us-econ-cpi-analysis-idJPKBN2CT2AV
2)YAHOOファイナンス、"消費者物価指数(CPIコア指数)とは"
https://info.finance.yahoo.co.jp/fx/marketcalendar/detail/9053