6/29付のCNBCの記事を読みました。インフレ懸念がすでに過去のものになっている可能性があると解説しています。以下要約です。
◆要約
・インフレは、コロナ後の経済回復を妨げる可能性のある脅威の1つであったが、この数か月間、その脅威はかなり弱まっている。トレンドを描くチャートは、株式市場における次の上昇を示している可能性あり。
・ブレークイーブンインフレ率(期待インフレ率)は5月に約8年ぶりの高い数値を記録した後、一貫して低下中。
・これは、インフレが今のペースで上昇することはないと投資家が判断し始めていることを示す。2021年前半を振り返ると、これが重要なポイントになるかもしれない(DataTrek Research、アメリカの投資調査会社)。
<グラフ>ブレークイーブンインフレ率推移
(出典:Federal Reserve Bank of St. Louis、6/28時点)
・価格上昇は企業の利益を減らす可能性があり、インフレは投資家にとって重要。また、価格上昇は景気の過熱を示唆することもできる。さらに、FRBによる金融引き締めに繋がる可能性も。
・現在のインフレは一時的というFRBの見方は変わらない。5月にCPI(消費者物価指数)が前年比3.4%増となったが、FRBは主張を変えず。
・ただ、インフレ問題の解決にはまだほど遠い。
・Fedはインフレカーブに後れを取っており、急いで金融引き締めに取り掛かるかもしれない。将来、景気後退をもたらす可能性も(アリアンツ、ドイツの金融グループ)。
・(Tudor Investment Corporationの創業者、バンクオブアメリカのCEOなど)市場の巨人は、インフレ率上昇継続を止めるために、Fedにアクセルを緩めるよう求めている。
・市場をみると、国債利回りは下落基調、株価は最高値更新を続けている。
・インフレ期待が再び取りざたされると、市場は金融緩和縮小時期が前倒しされるか心配する。このまま期待インフレ率が低下し続けるなら、2022年に利上げというのが無難な想定となる(DataTrek Research)。
・先日、Fedは2023年の利上げ予想を表明したが、市場は利上げ時期前倒しを予想する。
・低インフレ環境、適応性のあるFed、安定した企業収益を背景に、株価は堅調と予想する。アナリストが予想する次の1年間のS&P500指数の上昇率は12.2%。我々はエネルギー、金融セクターに最も強気(DataTrek Research)。
私もインフレへの懸念が減少しています。株価も上昇しており、緊張感が薄れてきています。
金融緩和縮小の時期が見え始めると、株価が暴落すると1年前くらいは思っていました。
最近はその考えもかなり消えてきました。金融緩和縮小を、市場は徐々に織り込んでいるという専門家の考え方に同意します。
記事で解説されているようにインフレ懸念がなくなったわけではないので、そのリスクは頭に入れておきます。ただ、過度に心配しないようにします。
資金に余裕が出てきたら、追加投資も検討したいと思います。
以上
◆参考文献
CNBC、"A key indicator shows we are past peak inflation fear, supporting the stock market rally"