7/22付のBoombergの記事を読みました。7/21、大手半導体メーカーのテキサスインスツルメンツ(以下TI)が2021Q1の決算を発表しました。その発表内容を受け、市場が半導体業界の見通しを不安視しているとのこと。以下、記事の要約です。
◆要約
・TIの21年7~9月期の売上見通しは44億~47億6000万ドル。アナリストの予想平均値は45億9000万ドル。予想値を下回ったことで、時間外で一時4%程度下落。
・TIの21年4~6月期は前年比+41%の大幅増であったため、市場は困惑。同社が楽観的ではない点、また、(景気循環型である)半導体業界に減速がみられるのか、専門家はTIへ質問を投げかけた。
・今の成長を維持できるか予測不可。予測することではなく、将来何が起きても対応できるようにするのが経営陣の仕事(TI)。
・過去数四半期の間、TI含む各半導体メーカーの増収率は2桁。この背景には受注過多も含まれているのではと市場は推測する。過去に受注過多が起きた際は、株価急落に繋がった。
・見通しが慎重な理由をTIは明確にしていない。半導体業界は需給がひっ迫。TIの経営陣は先行きに自信が持てていない可能性がある(レイモンド・ジェームズ、アメリカの金融サービス会社)。
<グラフ>チップのリードタイム推移
(出典:Susquehanna Financial Group)
今の好調さがいつまで続くのか、半導体メーカーもよくわからないということでした。
受注過多なのか、メーカーでもわからないものなんですね。昨年からでしょうか、半導体不足のニュースが出始めてから、ここまで来ています。
来年も半導体不足というニュースを目にするので、個人的にはもう少し半導体メーカーの好調さは続くのではと思います。
ただ、記事で指摘されているように、パニック買いが含まれている可能性があります。この点には注意します。今回の四半期決算だけでなく、以降の業績情報に関心を持ちたいと思います。
以上
◆参考文献
Bloomberg、"半導体業界の投資が行き過ぎる恐れも、TIの慎重な業績見通しが示唆"
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-07-22/QWMOIUDWX2PY01