11/4付のReutersの記事を読みました。11/2~11/3に開催されたFOMCの結果、FRBは11月からのテーパリング(段階的な金融緩和縮小)開始を発表しました。そのFRBの発表内容に対する専門家の見解が記事になっています。以下要約です。
◆要約
>>>ステートストリート
・予想通り。2022年7月からの利上げ開始を市場は期待しているが、これは早いと感じる。インフレの進行具合次第。そして、それは供給不足問題に依存する。
・インフレの要因をFRBは制御できない。FRBは利上げを望んでいない。しかし、必要であれば利上げする準備はできている。
・それを市場は織り込み済みで、短期金利上昇、長期金利安定という結果に表れている。
>>>CIBCエコノミクス
・テーパリング開始の発表は予想通り。テーパリングは2022年中盤に終了見込み。同年下期に2回の利上げがあると予想する。
・経済の動向に応じ、FRBはテーパリングのペースを調整する可能性あり。
>>>ジェフェリーズ
・概ね予想通り。インフレ進行は一時的というFRBの見方も変わらない。ただ、インフレ進行が継続する可能性があるということを、FRBはこれまでよりも強調した。
・もし、一時的という言葉が消えていれば、FRBがタカ派に寄ったということを示したが、そうはならなかった。
・過去のFRBパウエル議長の発表内容から、市場もテーパリングについては織り込み済み。削減ペースも概ね予想通り。
・削減ペースは経済状況に依存するため、(インフレのさらなる進行、雇用の急速な回復などにより)同ペースは加速する可能性も。これは利上げ時期が前倒しになることを意味する。
>>>RBCウェルスマネジメント
・今回のFRBの発表内容はタカ派寄り。テーパリングを早めに終了させたいという意思が感じられる。
・一部の経済における需要、及び供給のバランスが崩れたことが、今のインフレの主な原因ということをFRBは付け加えた。
無事FOMCが終わりました。市場の予想通り、サプライズはありませんでした。
この結果、株価は上昇しました。利上げはまだ先になるので、しばらくは株価の上昇基調が続きそうです。
上昇基調がいつまで続くかわかりませんが、22年3月くらいまでは続くと今は考えておきます。
市場が利上げを織り込み始める時に備えるため、日々のニュースチェックは怠らないようにしたいと思います。
以上
◆参考文献