12/6付のReutersの記事を読みました。ある石油・ガス業界の会合での、ハリバートン(HAL)社CEOのインタビュー記事です。同社は石油・ガスの探鉱、開発、生産関連サービスを行う、エネルギー業界の上流を担う大手企業です。中期的な視点で、今後のエネルギー業界についてコメントされています。以下、記事の要約です。
◆要約
・長い間、化石燃料事業への投資は低迷したたま。石油不足の時代に入ると予想(ハリバートンCEO)。
・石油不足が解消するまで10年程度かかる可能性あり。石油の需要が供給を上回るのは久しぶり(ハリバートンCEO)。
・行政による石油の生産制限、次世代エネルギーへの急速な転換が原油高の要因と考える人もいる。
・しかしハリバートンCEOは「原油高を解消するため、次世代エネルギーへの移行を速める必要がある」と主張する。
・今の世の中はエネルギーの供給不足。不足していなければ、コモディティ価格は上昇しない(ハリバートンCEO)。
・2022年、(ハリバートンの顧客でもある)石油生産企業は、石油・ガス事業への新規投資を20%以上増やすと予想。結果、設備不足、サービス市場の需給ひっ迫となる可能性あり(ハリバートンCEO)。
・ハリバートンは新しい技術への投資を継続中。しかし、油田サービス企業の収益性は低く、投資ペースは遅い。
石油不足になり、代替エネルギーでも補えないなら、原油価格の上昇に繋がるので、石油企業の利益成長、株価上昇が期待できそうです。
石油企業銘柄の株価上昇にはあまり期待していませんが、配当率の高さ、増配の継続力は魅力的なので、ポートフォリオに配当銘柄を加えたい時、同銘柄を買いたいと考えています。
今後、化石燃料に対する風当たりがますます強くなっていきますが、大手石油企業なら、次世代エネルギー企業へ転身してくれると期待しています。
ハリバートンCEOが主張するように本当に石油不足となっていくのか、中期的な視点で今後動向を追いかけていきたいと思います。
以上
◆参考文献
1)Reuters、"石油不足時代に突入へ=ハリバートンCEO"
https://jp.reuters.com/article/idJPL4N2SS0X4
2)Reuters、"Halliburton CompanyHAL"