3/30付のBloombergの記事を読みました。JPモルガンチェースが顧客向けに発行したレポートの内容が記事になっています。同行は株価見通しに強気です。以下要約です。
◆要約
・市場は悲観的すぎる。リスクを取る姿勢を我々は変えていない。今後の見通しも楽観的。以下がその理由(JPモルガンチェース)。
1)過去の利上げ開始時期をみると、株式、信用市場、共に相場は上昇傾向。
2)逆イールドが発生しても、景気後退が間近に迫っていると考えるのはまだ早い。債券の金利、名目利回りは上昇しているものの、実質政策金利はかなりマイナスの状態。
3)FRBをはじめ、中央銀行は利上げに動いている。しかし、日本と中国は金融緩和方針。金融緩和をする国では株価はプラスに働く。
<グラフ>12/31を起点としたStoxx Europe 600、及びS&P500指数推移
(出典:Bloomberg)
・株価上昇時には売却を検討するよう、当行は顧客へ推奨している(モルガンスタンレー、バンクオブアメリカ)。
・JPモルガンチェースの考えは異なり、顧客へは株式保持を推奨。ここまでの経済指標が予想を超えているため。景気後退に備えたポートフォリオの見直しにはまだ早い。
・市場予想を超える経済指標の発表はこれからもプラスに働く可能性が高い(JPモルガンチェース)。
・約2週間後にはアメリカ企業の決算発表が始まる。市場はS&P500企業の利益減少を予想しているため、企業が収益見通しを下げても、ある程度は市場は許容することができる(JPモルガンチェース)。
今後の株価見通しは機関投資家の中でも、強気派と弱気派にわかれています。
このレポートはもう少し早めに公開してほしかったです。株価が上昇基調に戻ったタイミングでの報道なので、説得力にいまいち欠けます(^^;
JPモルガンチェースが挙げる3点は頭に入れておきます。景気後退に入るかもしれませんので、株価動向とニュースを引き続き注視したいと思います。
ロシアとウクライナの戦争の行方はどうなるかまだ不透明です。ここまま戦争が収束し、世界経済が正常化に向かってくれれば良いですが、ロシア(及びその協力国)が何か企んでそうで不安です(^^;
以上
◆参考文献
Bloomberg、"株式上昇が継続するとみる3つの理由-JPモルガンのコラノビッチ氏"
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-03-29/R9IAWNDWX2PU01