4/12付のBloombergの記事を読みました。バンクオブアメリカが4月に行った調査結果が記事になっています。調査対象は292人のファンドマネージャー、292人分の運用資産合計は8,330億ドルです。以下、記事の要約です。
◆要約
・景気悪化予想は過去最高、スタグフレーション予想の水準の高さは2008年8月以来、金融政策もリスクが高いと指摘あり。これも過去最高水準。
・FRBの金融政策がタカ派寄りになるに伴い、投資家の経済見通しが大きく弱気に傾く。バンクオブアメリカ基準だと、株式の買い(逆張り)サインが出ている。
<グラフ1>ファンドマネージャーの強気度推移
(出典:Bank of America)
・買いのサインが出ているが、今回、バンクオブアメリカのストラテジストは売りを推奨する。これから本格的な下落が来ると予想しているため。
・株式と世界の成長、内訳をみると、資金配分が相当大きくずれている。
<グラフ2>ファンドマネージャーが考えるテールリスク
(出典:Bank of America)
・現在、ファンドマネージャーが考える最も大きなテールリスク(発生確率の低いリスク)は世界的な景気後退。
・以下、その他の調査結果。
>2022年の予想利上げ回数は、3月の調査結果であった4回から増加し、7回。金融引き締めは23年4月で終了。
>一般消費財銘柄、EU圏銘柄(何れも株式)、債券への投資を控える。資金はヘルスケア銘柄、エネルギー銘柄、素材銘柄(何れも株式)、コモディディ、現金へシフト。
>一番多い取引はコモディティと石油。コモディティには過去最高に資金を投入。次にテクノロジー銘柄、及びアメリカ国債のショート。
>S&P500指数が4000を割ると予想する投資家は64%。その内26%は、その後同指数が5000超になると予想。
これが今の共通認識かはわかりませんが、記事は弱気な内容でした。
バンクオブアメリカは、これから本格的な株価下落がやってくると予想しています。私は弱気派なので、この言葉に期待し、待ちの姿勢を続けたいと思います。
待つことに慣れてきましたので、仮に今年、大幅下落が来なくても、来年大幅な下落が予想されていれば、今年は追加投資なしで過ごそうと思います。
調査結果では、多くのファンドマネージャーがS&P500指数が4000を下回ると予想していますが、私はあまり惹かれません。できれば3500くらいまで下げてほしいです。ここまで下げたら、迷わず買うと思います。
以上
◆参考文献
1)Bloomberg、"ファンドマネジャーの悲観度は過去最悪-BofA顧客調査"
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-04-12/RA7XOEDWRGG201
2)野村証券、証券用語解説集、"テールリスク"